不定形素材対応 真鍮製複合加工パーツ
本製品は、鍛造品をベースとした真鍮素材を、NC旋盤およびボール盤によって精密加工した機械部品です。円錐形状の本体に加え、複数の穴あけ加工や内径ネジ、ストレートな内面処理など、多工程による高難易度の仕上げが求められる製品です。
1. 鍛造品ならではの“芯ズレ”との戦い
本製品の最大の特徴は、「材料が棒材ではなく鍛造品である」点です。鍛造素材は寸法や形状が一定ではないため、チャッキング（把持）時に芯出しが非常に難しく、加工精度の確保には高度な調整技術が求められます。
2. NC旋盤による外形加工とストレートな内径
外周はテーパー形状に美しく仕上げられ、内径はストレート形状で精密に加工されています。芯ズレを最小限に抑えるため、芯押しの調整や段取り変更を重ねて加工されており、真円度や寸法精度を高レベルで維持しています。
3. ボール盤による複数方向の穴あけ加工
側面には楕円形や丸形の穴あけが施されており、NC旋盤による高精度な穴位置合わせが行われています。異なる方向・深さでの加工が必要なため、冶具や加工順にも工夫が必要です。
4. ネジ部と仕上げ面のバランス
上部には内径ねじが切られており、スムーズな組立てが可能です。ネジ山も非常に綺麗に仕上げられており、部品としての完成度の高さが伺えます。また、外観面の仕上げも滑らかで、見た目と性能の両立が実現されています。
