クローム仕上げ 注出タワー(かしめ・ねじ加工構造)
本製品は、ビールサーバーや炭酸飲料ディスペンサーに用いられる注出タワー部品です。注出口までの一体構造に加え、美観と堅牢性を両立するために、真鍮を基材としたクローム仕上げが施されています。複数部品を高精度でかしめて接合し、ねじ切り加工を加えることで、堅牢かつ美しい製品が完成します。
1. 精密なかしめ構造で強固に一体化
注出口とパイプ本体との結合部にはかしめ加工(圧入・圧着)を採用。外観に溶接痕などを残すことなく、高い強度と漏れのない気密性を実現しています。この構造により、パーツごとの交換が不要な堅牢な一体化が可能となり、長期使用にも耐える設計となっています。
2. 機能部には高精度ねじ切り加工
各種継手・ホース口・バルブ装着部にはNC旋盤よる精密なねじ切り加工が施されています。これにより、Oリングやパッキンの圧着が安定し、注出時の液漏れやガス抜けを完全に防止。美観と精度を両立した工業的な完成度の高さが特長です。
3. 曲げ加工と鏡面クローム仕上げ
注出部に向かって流線型に曲がる湾曲パイプ部は、曲げ専用の加工機にて成形された後、丁寧な研磨処理を経てクロームメッキが施されています。この工程により、高級感のある鏡面仕上げと、指紋・汚れが付きにくい実用性の両立がなされています。
4. 飲料サーバーに求められる衛生・視覚性を両立
接客スペースに設置されることを前提とした設計で、見える部分にバリや継ぎ目が出ないよう配慮された意匠となっており、どの角度から見ても滑らかで均整の取れたフォルムが特徴です。使用後の拭き取り清掃がしやすく、衛生面にも優れています。
本製品は、構造強度・液体制御・意匠性・メンテナンス性のすべてをバランス良く兼ね備えた、業務用ディスペンサーに不可欠な注出タワー部です。かしめ+ねじ加工による複合構造は、日本の精密加工技術の象徴ともいえる設計思想を反映しています。